会議所のご案内

会頭よりみなさまへご挨拶

 日本経済は、バブル崩壊から続く30年余にわたる低成長により、国内総生産が円安の影響はあるものの35年ぶりにドイツに追い抜かれ国際経済力は弱まりのある中で、歴史的な株高、消費者物価・エネルギー価格の高騰、人手不足の深刻化など不透明感が払拭されない状況が続いております。更に年始に発災した能登半島地震では、社会全体が暗雲に覆われた様相を呈しましたが、少しづつ日常が取り戻されるよう復旧に向けて歩みが見え始めております。そして、昨年の新型コロナの第5類への移行が後押しとなり、社会経済活動の正常化が加速し企業の設備投資意欲の回復、消費回復への期待感、取引価格適正化による賃金引き上げの取り組み等の動きも見え、経済活動の新たな展開に向けた分水嶺に在ります。

 こうした中で、この地域に目を向けますと、まちづくりの礎とするため長年取り組んでおりましたリニア中央新幹線全線の早期実現について、JR東海が駅候補地の環境影響調査に着手するなどその実現に向けて、着実に進展をしております。そして市内道路ネットワーク効果に資するための鈴鹿亀山道路の早期実現に向けては、中心杭打ち式が実施され事業の進展の期待が高まっております。

 加えて、JR亀山駅周辺の再開発事業の完成から、新図書館の開館、ヤマトタケルの銅像の建立に始まったこのまちの活性化は、亀山健康都市大学の創設や里山公園みちくさの環境省「自然共生サイト」の認定など新たな生活や文化の積極的な発信と共に、併せて古くからこのまちを彩る風物詩としての伝承継承されてきた祭礼の復活は、観光資源として大きく期待されております。

 これらの動きが積み重なり、亀山市はこれまでにはない拡がりのある変化の時を迎えております。この機会に、当商工会議所もまちの現状および今後の方向性を的確に捉え、地域経済社会の更なる活性化に取り組んでまいります。

 商工会議所の使命と役割は、中小企業の活力強化と地域の創造であります。地域の中小・小規模企業の支援につきましては、個々の企業に寄り添った伴奏型支援の充実に努めてまいります。また、地域の活性化につきましては、リニア中央新幹線三重県駅に関し、三重県、亀山市を始めとした関係諸機関と連携し駅周辺整備及び二次交通等の諸課題、それを軸とした都市装置の配置に関する調査研究を進めてまいります。また、市内道路網につきましては、国道306号線の周辺地域の人口増加、商業集積の進展、交通量の増加から川崎庄内バイパスの整備は喫緊の課題となっておりその促進に注力してまいります。こうしたことを始めとして、このまちに住む人々とこの地域で事業を展開する多くの企業が輝くため、多岐・多様にわたる事業活動を積極的に展開し、この地域活力増進に努め、会員と商工会議所の繋がりを強化し、活力あふれるまちづくりを目指すと共に新たな時代に即した商工会議所の活動基盤を構築することによりその存在意義を発揮し、官民一体による地域共創に努めてまいります。

 こうした中で本年度は、新たな体制のもと商工会議所の様々な事業活動を推進することになりました。加えて、青年部は三重県商工会議所青年部連合会の事務局を担うことになり、女性部は設立40周年を迎えて新たな活動展開も期待されております。

 つきましては、前年度同様引き続き、ご支援ご協力を賜ります様お願い申し上げます。