会議所のご案内

会頭よりみなさまへご挨拶

 世界的に政治情勢の不安定化が懸念され次の時代に向けて大きな転換期を迎える中、わが国においても、先の衆議院選挙で連立与党が過半数を割り、新たな政権運営を模索することとなり、野党も含めて政策決定への責任と重要性が強まってきております。こうした中で、日本経済は、コロナが収束し長年のデフレ状況から潮目が変わり、株価は史上最高値をつけ、企業での賃上げも相次ぎそして日銀はマイナス金利政策を解除し17年ぶりに利上げを決定いたしました。こうしたことから、景気は穏やかな成長・発展の兆しを感じさせますが、限りない円安、企業の人材難、賃金を上回る物価高などの懸念要因もあり、併せて昨年来の自然の猛威に対しての災害対策や地球温暖化・脱炭素化への取組も相まって停滞から成長へ大きく経済活動の転換が求められる時代になりました。

 亀山市においては、平成の大合併から20年を迎え、豊かな自然と悠久の歴史文化が調和した5万都市としてまちづくりを着実に進め、この間、亀山・関テクノヒルズへの企業立地、健康都市政策・未来への投資としての子供政策の充実強化、JR亀山駅周辺地区の再開発、新図書館の建設、歴史まちづくりの展開等と共に中部圏と近畿圏を結ぶ交通の要衝としての道路整備の着実な進展、リニア中央新幹線三重県駅の候補地として決定されたことより大きな飛躍の時を迎えております。

 この機に、当商工会議所も地域における経済活動の活力増進を目指して地方創生と中小企業・小規模企業の持続的な成長への取組みに注力をして参ります。

 まず、この地域の最重要課題はリニア中央新幹線三重県駅の場所が確定されることにあります。このことに関しましては、三重県、亀山市及び関係諸機関と連携し促進すると共に県内全域に効果が多方面に及ぼすことに軸足を置き推進して参ります。併せてこのまちにおける二次交通問題、公共公益機能を有する装置等の調査研究を進めてまいります。また地域道路網整備については、鈴鹿亀山道路、国道1号線関バイパス、国道306号線川崎庄内バイパスを始めとする道路網については、一歩先を見据えた要望活動を展開して参ります。

 次に、地域活力の源泉である中小企業・小規模企業の直面する課題が複雑化する中、その挑戦を後押ししていくため伴走支援力の強化に向けて、事業継続強化支援計画の策定、経営発達支援計画の更新により経営支援事業を展開し、特に企業を取り巻く諸課題の抽出に努め個々の企業に寄り添い自己変革への支援に努めて参ります。

 また、組織活動基盤の強化については、多岐・多様にわたる事業活動を積極的に展開すると共に情報発信力の強化に努めることにより存在意義を高めて参ります。また、財政問題、活動計画等の議論を深化し道筋をつけることも重要な課題として取り組むと共に、この年度は役員議員の改選期でもあります。11月からは、新たな体制のもと商工会議所の様々な事業活動を展開することになりますが、引き続き会員と商工会議所、会員相互の繋がりの強化に努め、関係諸団体との連携強化を図ると共にこの地域の歴史・文化・伝統をも踏まえつつ地域唯一の総合経済団体として活力ある地域を目指して参りますので、引き続きご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。